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教科書の素晴らしさ
こんにちは!ウパパです。
今日は、私が先取り教育で娘に数学を教える中で気づいた「教科書」の素晴らしさについてお話しします。
小学算数・中学数学を先取りする際、何を教材に使うべきか迷う親御さんも多いと思います。
スモールステップで解説された最高の参考書はなんだろう?
そう思いながら、私も、当初は市販の参考書や問題集をいくつも試しました。
しかし、最終的に行き着いた答えは「教科書が最強の参考書」だということでした。
この記事では、中学課程の先取りを例に、私が教科書を活用して娘をどのように指導したのか、またその背景にある理由を詳しくお伝えします。
そして、公式をただ丸暗記する学びではなく、「考える力」を養う学びがなぜ重要なのかを解説します。
私の失敗から学んだこと:赤チャートの丸暗記の弊害
丸暗記の悪循環
私が娘の教育において、公式の丸暗記を避ける理由は、自分の学生時代の苦い経験にあります。
高校時代の一時期、私は東大に入りたい、ライバルに勝ちたいと気が焦り、数学の参考書「赤チャート」を使って勉強していました。
赤チャートは非常に優れた参考書ですが、当時の私はその解法や公式を理由もわからないまま暗記していました。
しかし、このやり方には大きな落とし穴がありました。
公式や解法を丸暗記するだけでは、模擬試験や入試の場で問題の形式が参考書と違うと、解けなくなるのです。
それどころか、一生懸命覚えたはずの公式や解法も、試験が近づくころには忘れてしまい、焦るばかり。
他の教科の成績は、偏差値70代前半から偏差値70代後半なのに、
数学の成績は一向に伸びず、模試での偏差値も65程度で停滞してしまい、常に数学が足を引っ張ってしまっていました。
思考力が育たない
暗記中心の学びでは、公式の背景にある「なぜそうなるのか」を考える力が育ちません。
結果として、応用力が不足し、似たような問題でも対応できないことが多々ありました。
私とは対照的に、
数学が常に満点の友達は、 数学オリンピックや大学への数学のたった1問を3日間も考えて、
「ついにわかった!」
と実に嬉しそうにしているのです。
数学で偏差値70代後半から偏差値 80台を叩き出す人は、暗記数学で何とか食いついている我々とは、全く違う人種だと思います。
楽しそうに数学を解いている彼らへの憧れ
この経験から私は、娘には「考える力・分かる楽しさ」を重視した学びを提供しようと決めました。
その結果として、たどり着いたのが 教科書と教科書ガイドを活用した学び です。
娘の算数・数学先取り学習に教科書を選んだ
娘が公文で小学校3年生までに中学数学の基礎的な計算力を身につけた後、
中学数学については、次のステップとして中学校の数学教科書を使って、公文数学に足りないと言われる図形や文章題を中心に丁寧に先取り学習を進めることにしました。
(週に1回土曜日の午前中に私が教えるという形をとりました。)
以下のように段階的に教科書を活用しました:
- 小学校4年生:中学1年生の教科書を使用
- 小学校5年生:中学2年生の教科書を使用
- 小学校6年生:中学3年生の教科書を使用
なぜ教科書を選んだのか。それは、教科書には市販の参考書や塾にはない、 理由を重視した学びの仕組み が備わっているからです。
教科書の特長
公式の成り立ちを徹底解説
教科書は、非常に多くの著者に監修されており、公式の成り立ちや背景を丁寧に解説しています。
たとえば、以下のような公式の説明が教科書には含まれています:
- 円の体積や表面積の公式
- 図や実例を通じてわかりやすく説明しています。公式が単なる暗記ではなく、具体的な意味を持つものとして理解できます。
リーズニングするので非常に忘れにくいです。
たとえば、下記の公式の解説をみてください。
私はこれを見たとき率直にすごいと思いました。
-
ちなみに、私自身は中学デビューの人なので、こんなことをじっくり理解している暇などなくて、公式は丸暗記で問題演習中心でした。
- それゆえ、高校でも伸び悩みました。
ですから、娘にはなぜ?どうして?を重視する姿勢につけてもらう戦略をとっています。
- 図や実例を通じてわかりやすく説明しています。公式が単なる暗記ではなく、具体的な意味を持つものとして理解できます。
- 解の公式
- 二次方程式の解の公式については、平方完成の手法を使って公式を導くヒント記載されています。このプロセスを理解することで、公式そのものを覚えなくても自分で導き出せる力が身につきます。
- 二次方程式の解の公式については、平方完成の手法を使って公式を導くヒント記載されています。このプロセスを理解することで、公式そのものを覚えなくても自分で導き出せる力が身につきます。
こうした「なぜこの公式が成り立つのか」を教える姿勢が、教科書の最大の魅力です。
思考力を養う構成
教科書は、「答えを導き出す」ことだけを目的としていません。
問題を解く過程で考えさせる仕組みが随所に盛り込まれており、次のような力を養います:
- 問題を分解する力
問題文を分析する力を育てます。
- 論理的に考える力
公式をただ使うのではなく、こんな色々な考え方ができるよ!とむしろ公式を作る過程のプロセスを重視しています。
- 応用力
少し条件が変わった問題や応用問題にも対応できる柔軟な思考を養います。
塾や市販の参考書との違い
一方で、塾や市販の参考書は、問題演習やアウトプットに重点を置くことが多いです。
これも重要な学びの一部ですが、どうしても時間がないので、公式や解法を暗記させる指導に偏りがちです。
塾の特徴
塾では、限られた時間内でカリキュラムを消化しなければならないため、公式の背景や理由をじっくり説明する時間が取れません。結果として、公式の暗記や解法のポイントだけを教える指導になりがちです。
市販の参考書の特徴
市販の参考書も、問題演習が中心であるため、公式の成り立ちや背景が簡略化されていることが多いです。そのため、演習問題に取り組む際に、「どうしてこの公式を使うのか」がわからず、機械的に問題を解くことになりがちです。
いずれも教科書ほど、色々な考え方をしません。
一方で教科書は、Aさんの考え方、Bさんの考え方、Cさんの考え方、という風に、ダイヤログ形式で対話調で、答えを導き出していきます。
これが数学的な思考力を身につけさせ、考える力を育て、公式の丸暗記に頼らない、真の数学力、あと伸び力を育てます。
リーズニング(理由付け)重視の学びがもたらす効果
教科書を使って公式の背景や成り立ちを理解する学びを進めることで、次のような効果が得られます:
- 忘れない数学力が身につく
公式をただ暗記するのではなく、理由を理解しているため、公式を忘れても自分で再び導き出せます。試験や模試の場でも安心感を持って臨めます。
- 応用力が向上する
公式の背景を理解していると、問題形式が少し変わっても対応できる力が身につきます。これは入試や模試で高得点を取る上で非常に重要です。
- 数学を楽しめるようになる
「なぜそうなるのか」を考える学びを通じて、数学を単なる暗記科目ではなく、思考を楽しむ学問として感じられるようになります。
家庭学習で教科書を活用する方法
私が娘に教科書を使って指導する際に実践した方法をご紹介します。
- 公式を導くプロセスを一緒に考える
教科書に記載されている図や例題を活用し、「どうしてこの公式になるのか」を娘と一緒に考えました。
- 教科書の例題を活用する
教科書の例題を解くだけでなく、条件を少し変えた問題を作り、応用力を養いました。
- 問題を説明させる
解いた問題について、娘自身に説明してもらうことで、理解を深めました。
これはセルフレクチャーという技法です。
言葉を発することで、頭が整理されます。
まとめ:教科書こそ最高の参考書
中学数学を学ぶ上で、市販の参考書や塾も役立つツールではありますが、教科書の価値はそれを凌駕する と感じています。
教科書を最大限活用し、「なぜそうなるのか」を考え抜く学びを取り入れることで、数学の偏差値を大幅に向上させるだけでなく、忘れない数学力と応用力を身につけることができます。
家庭学習で教科書を活用し、「考える力」を育てることが、何より大切と思います。